中島みゆき「糸」
こりゃもう何て素直な歌詞なんだろうと思ってしまった。
思い浮かべる情景は大体みんな同じなのではないだろうか。
あなたも私も糸。
糸というのはこれまでの人生で紡いできた物語 (ヒストリー)のこと。
傷だらけでけばけばかもしれないし、細くて頼りないかもしれない。
むしろつやつや光沢があって太くて糸だけで立派なものもあるのかも。
でもどんな糸も、もう1本の糸と組み合わされば、布になる。
糸だけでは出来なかったことが、布にならできる。
あの人との出会いで、一体どんなことができるようになるのだろう…。
という解説を、わざわざするまでもない曲。
男女の歌という捉え方が一般的だが、どんな出会いにも当てはまる。
何これ。
めっちゃいい歌やん。
ところで、中島みゆきさんがとあるインタビューでこの曲について話す際に
「どこまでいっても違うもんは違う。違うからお互いに触発されることもある」
とおっしゃっていたそうだ。
働き方改革とかLGBTとか国際化とか、昨今はやたらと人間の多様性について言われているけれど
まあそういうことなのだと思う。
身体のつくり、心のつくり、皆違う。
男女平等と言ったって、ついている機能が違うんだから全て同じようにするというのはまた違う話だ。
身体の大きさだったり、興味の方向だったり、思考回路だったり。
そこんとこの折り合いはつけつつ、一人ひとりの特性を上手く合わせてより良い世の中を作っていこうじゃないかと。
だからみんな、この曲が好きなんだろうねえ。
現代社会を映し出したようなこの曲、実は1992年発表というので驚いてしまった。